top of page

ワクチン接種

当院では、以下のワクチン接種(予防接種)を行っています。 ご希望の方は、診療時間中に電話で予約してください。

  • HPV(ヒトパピローマウイルス)と子宮頸がん

    子宮頸がんをHPVワクチンで防ごう

    タイプ16、18型のHPVウイルスは、子宮頸がんの原因となるウイルスですが、それ以外にも外陰がん・腟がん、男性も含めた肛門がんや中咽頭がんのおもな原因となります。 H P Vは皮膚接触で感染し、性交渉のある成人女性の80%は感染するといわれますが、多くの方は、免疫力があり2年程度で自然消失します。 しかしまれに、子宮の入口に初期のがんが生じ、一部が進行し、上皮内癌へと進行することがあります。 現在のところ、感染により生じた病変およびウイルスを、投薬などで排除することはできません。したがってHPVへの感染を予防することは、とても重要であり、若年層へのHPVワクチン接種による予防はきわめて重要になります。

    2025年3月まで無料で打てるキャッチアップ接種

    定期接種であったHPVワクチンは、2013年6月から積極的に勧奨されなくなり、70%程度だった接種率がほぼ0%まで低下し、ゆゆしき事態となりました。 そこで、厚生労働省が検討を重ね、再度定期接種となり、その間(2013~2021年)に接種機会を逃した方を対象に、2025年3月まで無料で接種(キャッチアップ接種)できることになりました。ぜひ、この機会を逃さずに接種してください。

    HPVワクチンの対象年齢

    1. 定期接種:小学校6年生から高校1年生まで(高校1年生の3月末まで) 2. キャッチアップ接種:1997年4月2日から2008年4月1日誕生日の女性で、HPVワクチン接種を行なっていない方。また、3回の接種を行なっていない方。 京都市在住で定期接種を3回完了していない方には、通知が届いているはずですが、残りの期間も短くなっていますので、早めに接種をしてください。

    HPVワクチンの種類や接種回数

    接種するワクチンには、4種のHPVに対応した「ガーダシル」と、9種のHPVに対応した「シルガード9」の2種類があります。当院では、幅広いタイプに対応した「シルガード9」をお勧めしています。 シルガード9の接種は原則3回ですが、定期接種対象の小学校6年生から14歳まで(15歳未満)は2回接種が推奨されています。このワクチンは、2014年12月に米国で承認され、世界80カ国以上の国と地域で使われています。

    vaccination_img05-4.jpg
    スクリーンショット 2023-07-09 22.12.42.png

    HPVワククチンの接種は、新型コロナウイルスワクチン等の接種から2週間以上間隔をあける必要があります。 また、定期接種の方(小学校6年生から高校1年生まで)は保護者同伴のうえ、母子手帳を持参してください。また予診票があれば、そちらも持参してください。 キャッチアップ接種の対象者は、本人の同意のみで接種は可能で、予診票があれば持参してください。

    HPVワクチン接種とあわせて子宮がん検診を

    HPVワクチン接種は、子宮頸がんの一次予防となりますが、二次予防として「子宮がん検診」が重要となります。20歳を過ぎれば、ぜひ子宮がん検診を受けるようにしましょう。 京都市では20歳になれば無料クーポンが配布されます。また、検診を受けられた方にはSMSによる次回がん検診のお知らせメールが届くようになります。 自分自身の身体を守るためにも、ぜひHPVワクチン接種と子宮がん検診の活用をお勧めします。

  • はしかと風しんに注意

    結婚前には忘れずMRワクチン接種を

    現在、MRワクチン接種は1歳と6歳時の2回接種ですが、これまでの制度改変が影響し、成人男性(43~60歳)では抗体保有率が低くなっています。またMRワクチンは、生ワクチンのため、妊娠中には接種できないので注意が必要なため、早めに接種をしておきましょう。

    MRワクチン(麻しん風しん混合ワクチン)は、麻疹(はしか)と風疹(三日はしか)を予防するためのワクチンです。 麻疹(はしか)は麻しんウイルスによって起こる感染症で、免疫のない人が感染するとほぼ100%発症し、成人では高熱、咳、鼻水、発疹などの症状がでます。また、このウイルスは空気感染により発症し、感染力は強く、妊娠中に発症すると、強度の咳が原因で早産や流産になることもあります。 風疹(三日はしか)は風しんウイルスによって生じる感染症で、不顕性感染から発熱、発疹、リンパ節の腫れ、風邪の症状などが出て、その幅も広く診断が難しいものです。 妊娠20週までの妊婦さんが感染すると、胎児に難聴、白内障、先天的心疾患、低体重での出生など、先天性風しん症候群が発生する可能性があります。

    fushinteiki3-2(京都市の成人風しん追加対策のページから).jpg

    家族の協力が感染を防ぐ

    妊婦健診の際に妊婦さんの風疹抗体価が16倍以下の場合、ご主人を含めた同居家族全員に風疹抗体価検査を実施します。京都市民であれば検査費用は無料です。その結果、抗体価が低い場合、MRワクチン接種を実施し、感染を防ぎます。 皮下注射なので、他のワクチンに比べ、疼痛もわずかで発熱もなく、安心して接種できます。妊婦さんには、産後1カ月検診時に接種しています。 また、ブライダルチェックや不妊治療検査の際にも風疹抗体価検査を実施し、抗体価の低い場合、ワクチン接種をしています。京都市では、本人と妊娠中の同居者にもワクチン接種の補助があるのでご活用ください。なおワクチン接種後2カ月間は、避妊が必要で、他の生ワクチンを接種する場合は27日以上あける必要があります。

  • 毎年の変化には細心の注意を

    早めの接種でインフルエンザを予防しよう

    インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって生じる気道感染症で、冬の時期に流行します。 ウイルスはA、B、Cの3つの型があります。季節性インフルエンザはA型とB型が原因となり、数年ごとにその亜型が変化するため、毎年予防対象となるワクチンの種類が微妙に変化します。 感染すると38度以上の発熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛、関節痛などの全身症状をはじめ咳、鼻汁など強いかぜの症状が出てきます。 また妊娠中に感染すると、自然流産、早産、低出生体重児など、重篤な合併症を生じる可能性があるので注意が必要です。

    予防にはワクチン接種が有効

    インフルエンザの予防は、一般的なウイルス予防策(マスク、手指消毒、適度な湿度の保持、栄養補給と体力維持、三密をさける)が有効ですが、それでも感染リスクがあるため、事前のワクチン接種が重要です。 インフルエンザワクチンは感染予防効果が高く、感染した場合でも重症化しにくいので予防接種を心がけましょう。 当院では流行期前(例年10月中旬以降)から防腐剤(エチル水銀)を含まないワクチンシリンジの接種を行っています。皮下注射で、疼痛もわずかで発熱もほとんどありません。

    価格

    3,600円(税込み)

  • 妊娠28週から36週が対象

    RSウイルスは風邪症状を引き起こすウイルスで、生後1歳までの赤ちゃんの50%が感染し、発熱、咳、鼻汁などの症状がでます。稀に、生後6カ月までの赤ちゃんに感染すると重症化し、気管支炎や肺炎、無呼吸、急性脳症を引き起こすことがあるので注意が必要です。 日本では生後2歳までにほとんどの乳幼児が感染し、3割程度が入院していますが、ウイルス疾患のため特効薬がないのが特徴です。

    組換えRSウイルス母子免疫ワクチンとは

    このワクチンを妊婦さんに接種するとお母さんの体内で抗体が作られ、胎盤を通じ胎児に移行することで、生後6カ月間、赤ちゃんをRSウイルス感染の重症化から守ります。ワクチン接種による発症予防効果は50%、重症化予防効果は75〜80%とされています。 妊娠24週~36週が接種対象ですが、28週~36週が望ましいとされています。当院でもこのワクチン接種(アブリスボ)は可能です。妊婦健診の際か電話にて予約してください。

    価格

    30,800円(税込み)

    他院通院中の妊婦さん

    33,000円(税込み)

  • 重症化予防にはワクチン接種を

    水ぼうそうにかかった方は免疫力がありますが、年齢とともに低下し、3人に1人が80歳までに帯状疱疹になるといわれています。 当院では50歳以上の方には、帯状疱疹ワクチンをお勧めしています。ワクチンで完全に防ぐことはできませんが、重症化を防ぎ、発症しても軽症で済むので接種しておきましょう。

    50歳以上の方はワクチン接種を

    ワクチンの種類

    帯状疱疹ワクチンは2種類あり、自費診療となります。

     

    生ワクチン:乾燥弱毒生水痘ワクチンビケン

    不活化ワクチン:乾燥組み換え帯状疱疹ワクチン(チャイニーズハムスターランス細胞由来)

    製造メーカー

    阪大微生物研究所

    GSK

    対象

    50歳以上

    50歳以上、帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上

    接種方法

    皮下注射

    筋肉内注射

    接種回数

    1回

    2カ月あけて2回

    発症予防率

    69.8%

    96.6%

    効果持続性

    5年程度

    9年以上

    副反応

    注射部位紅斑(44.0%)
    注射部位掻痒感(27.4%)

    注射部位掻痒感(78.0%)
    注射部位紅斑(38.1%)
    腫脹(25.9%)

    打てない人

    妊娠中。水痘ワクチンにアレルギーのある人

    1回目の接種で強いアレルギー症状のでた人

    価格

    7,700円(税込み)

    22,000円(税込み)×2回

    接種は予約制です。希望日の5日前までに電話で予約してください。

    水ぼうそうと帯状疱疹

    帯状疱疹は、体の片側の一部の皮膚に帯状の強い痛みを伴う発疹や水疱ができる病気です。胸や腕、背中にできることが多いのですが、腰や臀部に生じることもあり、婦人科では外陰部に生じる単純ヘルペス症との区別が必要なことがあります。 帯状疱疹の原因は水痘・帯状疱疹ウイルスで、幼い時にかかると水ぼうそうになりますが、治ってもウイルスは神経の根っこに潜んでおり、年齢・疲労・ストレス・紫外線などによる免疫力の低下がおきると再活性化し帯状疱疹として発症します。 抗ウイルス薬で治療は可能ですが、治療が遅れ重症化すると、発疹が消えた後も痛みが残ります。

bottom of page