入院・出産(お産・分娩)
当院でのお産について
家族で見守るアットホームなお産
当院では、家庭的な雰囲気のなか、できるだけ自然に安全なかたちで出産できる自然分娩をめざしています。 したがって、出産予定日を過ぎても、自然に妊娠経過をみることもあります。しかし、妊娠の経過や分娩の状況により、患者さんや家族の合意のもと、分娩を促進することがあります。また、無痛分娩は行っておりません。 ご主人やご家族の方には、立会い分娩をおすすめしています。通常の出産はもちろんのこと、帝王切開分娩の場合でも、赤ちゃんの状態が落ち着けば、出生後の早期母子接触(カンガルーケア)と早期父子接触(パパカンガルーケア)を行い、出産後1時間以内の早期授乳を行っています。 また分娩に伴う処置は、患者さん同意のうえで行います。分娩の安全のために点滴(血管確保)と分娩監視装置を使用しています。なお、出産には、医師が立ち会います。
お母さん用
保険証(マイナンバーカード)、親子健康手帳(母子健康手帳)、診察券、小銭、腹帯、パジャマ(3セット))、洗面用具、タオル、バスタオル
赤ちゃん用
ベビー服(退院時用)、おくるみまたはバスタオル(退院時用)、ガーゼ(5~6枚:よだれ拭き用)
持ち物は、妊娠32週頃から準備してください。お産に必要なお産セットや紙オムツは当院で準備します。
管理栄養士が、お母さんの栄養状態を踏まえ、地元産の野菜を豊富に使った美味しい食事を提供しています。アレルギーや食べられないものがあれば、事前にお伝えください。 また、退院までにお祝い膳の夕食もお楽しみいただけます。3時のティータイムには、軽食も準備しています。
ゆったり過ごせる病室はすべて個室
当院の病室はすべて個室で、和室・洋室からお好みで選ぶことができます。 洋室にはソファーベッドが、和室には家族用布団一組を常備しています。それぞれの部屋には、無料Wi-Fi、テレビ、電話、冷蔵庫、バストイレユニット(一部シャワートイレ付き)、トースター、電子レンジ、エアコンも完備しています。 2人目、3人目の出産でも、ご主人やご家族の宿泊も可能(諸条件あり)で、食事も追加で注文いただけます。ただし、上のお子様の面倒を見られる方の同伴をお願いします。また、赤ちゃんに触る時は、手洗いとアルコールによる手指消毒をしてください。 出産後は、原則として母子同室ですが、体調がすぐれない時や夜間などは赤ちゃんをお預かりすることもできます。 出産の翌日から赤ちゃんに授乳していただき、頻回授乳を勧めています。入院中は個室で授乳指導とマッサージなどを行います。出産後、スムーズに授乳ができるよう、妊娠中から乳房や乳頭のケアをしておきましょう。 出産後3日目からは、赤ちゃんの沐浴指導をしますので、ぜひご主人も参加してください。ご希望があれば、ご主人への沐浴指導も退院までの間に行います。また出産後、お母さんの貧血検査や赤ちゃんの診察を行います。 退院までに、家族一緒の記念撮影をいたします。
当院はお母さんの母乳による哺育(母乳哺育)を推奨しています。助産師が妊婦さんを外来時から入院中まで一環して見ており、外来時から乳房のケアを行い、産後1 時間以内に早期授乳を行っています。 出産後は家族同伴が可能な個室で頻回授乳を行い、お母さんの授乳状況に応じた指導を心がけています。退院後も、2週間健診、1カ月健診、その後の母乳相談、育児相談など、卒乳まで丁寧にサポートしています。ベビーマッサージなど、来院の際にも不安があれば、気軽にご相談ください。
出生時に赤ちゃんの臍帯血の検査を行い、新生児の健康状態を把握しています。とくに異常がなければ、4日目に黄疸の検査を行い、希望があれば別途、先天性代謝異常検査と血液型検査を行います。また希望があれば、3日目に新生児聴覚検査を行います。京都市民には補助が出ています。 入院中の新生児と生後1カ月健診の乳児を対象に、小児科専門医による新生児健診も行っています。
面会時間
平 日:午後2時~午後8時
日祝日:午前11時~午後8時※ご主人やご家族の方が宿泊される場合、事前に届け出のうえ、午後8時までに入室してください。
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面会はお母さんと赤ちゃんの安静のため、短時間でお願いします(目安30分)。
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分娩日は終日面会可能ですが、午前中は、沐浴や授乳指導のため、面会はご遠慮ください。
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母児同室なので、風邪等の症状のある方、発熱や体調不良の方などは、面会をご遠慮ください。
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赤ちゃんに触れる際には、手洗いと手指消毒をしてください。
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酒気帯びの方は、面会をお断りします。
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ゴミは各自で持ち帰りください。
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面会時間終了後は、入口の自動扉が閉まりますので速やかに退出してください。
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産後について
入院期間は、初産の方は通常分娩の場合、産後6日間、2回目以降の方は産後5日間を目安にしています。赤ちゃんの体重の変化や黄疸の状況、お母さんの回復状況で変わることもあります。京都市民の方は、産後4日目から京都市の産後ケア事業を利用することもできます。
入院手術について
手術は完全予約制で、手術前に丁寧な説明を行い患者さんの承諾を得、必要な術前検査を行なったうえで実施しています。
妊娠中にお腹の張りがなくても、子宮頸管の長さが短くなり子宮の入口が開いてしまう可能性がある場合や、前回の出産が切迫早産で子宮口が急速に開いた場合は子宮頸管縫縮術を行います。 この手術は子宮の入口をテフロンテープで縛り、多少の子宮収縮では子宮口が開かないようにする手術です。腰から下の麻酔(腰椎麻酔)で20分ほどです。手術による早産リスクを避けるために5・6日の入院となり、退院後は外来で妊婦健診を行います。妊娠36 ~ 37週頃にテフロンテープを抜糸します。
妊娠中に発生するさまざまな合併症や分娩の状況により、経膣分娩ができず、帝王切開分娩となることがあります。帝王切開分娩となるおもな原因は、前回が帝王切開であった場合です。 誤解してならないのは、帝王切開分娩は失敗のお産ではなく、お母さんと赤ちゃんの出産に伴うリスクを下げるために行うものです。 予定帝王切開分娩では、原則として前日の午後に入院、翌日の午後に手術を行います。当院では麻酔は麻酔専門医が硬膜外麻酔を行い、術後も背中から持続的に鎮痛薬を投与します。腹壁の切開は横切開を原則としています。赤ちゃんの状態が落ち着けば、手術中に抱っこしてもらい、その後、病室でご主人やご家族の方にも抱っこしてもらい、術後に早期母児接触をしてもらいます。術後は翌日から歩行や授乳をし、8 日目に退院となります。
入院のタイミング
初めてのお産(初産)では、10分ごとに陣痛(お腹が痛み出す)が始まったタイミングで入院しましょう。2回目以降の場合、10~15分ごとのタイミングでかまいません。 万一、破水した場合、入浴やシャワーを使わずに、清潔な生理用品を当てて、すぐ連絡のうえ入院してください。
075-313-6000
夜間、休日を問わず、直ちに電話で連絡してください。